60歳からの雇用延長、給与はどれくらい下がる?

― 定年後も安心して暮らすために、今から考えておきたいお金の話 ―

日本では今、
60歳で定年退職し、65歳まで雇用延長
という働き方が、ほぼスタンダードになっています。

「定年後も働けるなら安心」
そう思っている方も多いかもしれません。

でも実際には、
雇用は続いても、給与は下がるケースが大半 です。

今回は、60歳以降の再雇用における給与の実態と、そこから見えてくる「お金の備え」の大切さについてお伝えします。


多くの企業では、60歳の定年時にいったん退職し、その後、有期雇用契約などで再雇用される形を取っています。

その結果、
再雇用後の給与は、定年前の7〜8割程度になることが一般的です。

ただし最近は、人手不足の影響もあり、高齢者の賃金は全体として改善傾向にあります。


厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」によると、一般労働者の月額賃金は次の通りです。

一般労働者の月額賃金

  • 60~64歳:31万7,700円
  • 65~69歳:27万5,500円

男女別・企業規模別・産業別で差はありますが、共通して言えるのは、

65歳以降はさらに水準が下がる傾向がある という点です。


現役時代と同じ感覚で家計を組んでいると、60歳以降、こんな違和感が出てきます。

  • 収入は減ったのに、生活費はあまり減らない
  • 住宅ローンや教育費がまだ残っている
  • 医療費や保険料の負担が増えてきた

「働いているのに、なぜか余裕がない」そう感じる方は、決して少なくありません。


定年後の不安は、年金だけの問題ではありません。

  • 60歳以降、どれくらい働くのか
  • 収入が下がったとき、生活費はいくら必要か
  • 貯蓄を「いつ・どれくらい使うか」

これらを事前に整理しているかどうかで、老後の安心感は大きく変わります。

そして大切なのは、「60歳になってから考える」のではなく、現役のうちから準備することです。


ファイナンシャルプランナーとして多くの方とお話しする中で、感じることがあります。

それは、
収入が高い・低いよりも、家計の整え方で差が出るということです。

家計診断を行うことで、

  • 今の生活費は、将来も維持できるか
  • 無理なく見直せる支出はどこか
  • 老後に向けて、今からできる改善策は何か

が、数字で見えてきます。


60歳以降も働ける時代になったとはいえ、「何も考えなくて大丈夫」ではありません。

でも、必要以上に不安になる必要もありません。

正しく知り、早めに整え、少しずつ準備を進める。

それだけで、老後の見え方は大きく変わります。


もし今、

  • 定年後のお金が漠然と不安
  • 何から手をつければいいかわからない
  • 家計を一度きちんと整理したい

そう感じていたら、一度、家計と向き合う時間を持ってみませんか。

家計診断・改善を通じて、「これなら大丈夫」と思える状態を一緒につくっていきます。


参考資料

令和6年 賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省